無事に脱稿し、あとは発売を待つだけになりました。Amazonでは予約が開始されていますが、当院では開院当日(10月1日)から割引価格で販売しますので、通院予定の患者さまはぜひ当院でご購入ください。
前版『リウマチ・膠原病患者さんとそのご家族のための外来通院学』を出版した際にもっとも多くいただいたご感想が「病気になったときに読みたかった」というものでした。そのため、本のタイトルが、「リウマチ・膠原病になったら最初に読む本」に変更となりました。また、副題の「外来通院学2.0」は、前版の外来通院学の内容が大型アップデートされて「バージョン1」から「バージョン2」に移行したことを意味しています。実は、前版でご紹介した内容は、私の思い描く外来通院学のうちの一部に過ぎません。どなたに読んでいただいてもご理解いただけるようにと、読みやすさを優先するため、内容を絞り込みました。前版が想定していたよりもたくさんの方々受け入れていただけたことから、本作では、前回ご紹介した内容のそれぞれに深みを加え、さらに、前回ご紹介しなかった内容も「発展編」として加えることにしました。発展編は、おそらく「どなたに読んでいただいてもご理解いただける」内容ではありませんが、リウマチ・膠原病の有無にかかわらず、多くの方々のお役に立てる内容だと信じております。これまでに私の外来でも発展編の内容をご紹介することがありましたが、ご理解いただけた場合、明らかに心身の健康度が上がっていました。理解するためには繰り返し読んでいただく必要がありますが、きっとその価値はありますので、ぜひ挑戦していただきたいと思っています。
なお、本作は以下の27章で構成されています。
膠原病診療に関わる医学的知識
- 免疫・炎症とは?
- 自己免疫疾患・膠原病とは?
- 膠原病治療(免疫抑制療法)で使う薬について
- ステロイド薬とは?
- 狭義の免疫抑制薬とは?
- 分子標的薬とは?免疫調節薬とは?
- 膠原病治療の流れ ~「ステロイド薬中心の治療」の場合~
- 膠原病治療の流れ ~「ステロイド薬を積極的に使わない治療」の場合~
- 入院で行うこと
- 病勢マーカーを理解する
外来通院学Ⅰ ~日頃から心がけておきたいこと~
- 薬の飲み忘れに注意する
- 「感染に注意して」に込められた意味を理解する
- 検査結果との向き合い方
- 健診と検診の考え方
- 近所にかかりつけ医を持つ
外来通院学Ⅱ ~トラブル(感染症)時の対応~
- 風邪の対応
- 感染性胃腸炎の対応
- 帯状疱疹の対応
外来通院学Ⅲ ~診察時の取り組み方~
- 患者さんが医師に伝える内容について
- 医師にとって理想的な外来診療の流れとは
- 治療歴ノートのススメ
- 膠原病患者さんのご家族へお願い
外来通院学Ⅳ ~発展編~
- 「機能性障害」を理解する
- 「慢性炎症」という考え方を取り入れる
- 原因にアプローチする ~総論編~
- 原因にアプローチする ~食事編~
- 原因にアプローチする ~ストレス編~