大分市のリウマチ・膠原病専門の内科クリニックです。

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機能性障害

拙著が発売されました/「機能性障害」の存在を知りましょう

リウマチ・膠原病患者さま向けの書籍「リウマチ・膠原病になったら最初に読む本 -外来通院学2.0-」が発売されました。待合室に7冊置いていますので、読んでみていただけると嬉しいです。当クリニックにご来院の患者さまには割引価格で販売していますので、購入をご希望の場合は受付までお申し出ください。

さて、開業後改めて感じたのが、機能性障害を抱えた患者さまが多いことです。膠原病の診療において、機能性障害は非常にありふれた病状であるにもかかわらず、その存在がまったく知られていません。医学的には「機能性身体症候群」と呼ばれ、過敏性腸症候群、機能性ディスペプシア、緊張型頭痛、筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群、月経困難症、月経前症候群、更年期障害、顎関節症、線維筋痛症などといった病気を含む疾患概念です。これらの病気には、症候学的、心身医学的、治療学的な共通点が多く、併発することが多いです。上記の病気の診断に至らないような、つまり病名のつけられないような不定な症状を呈する場合も多いです。診断がつかないまま、または診断がついても病状を理解・納得できないまま体調不良が続くのは、相当な負担です。機能性障害の説明をすると、「初めて納得できた」と涙を流される患者さまもおられるほどです。機能性障害は、診断がついたとしても治療が難しい病気です。薬を飲めばすぐによくなるというものでもありません。膠原病と同じで、病気を消し去るのではなく、まずはうまく付き合うことを目指します。その第一歩は、敵の正体を頭の中で思い描けるようになることです。これだけでも機能性障害による心身の負担が軽くなります。

本書の第23章は、機能性障害という敵の正体を、明確にイメージできるようになっていただくことを目指して執筆しました。簡略化して紹介するのは簡単ですが、それでは解決に向けてご自身で取り組んでいただくことができないので、ポリシーに反して、難しい内容も盛り込ませていただきました。なお、膠原病がない機能性障害の患者さまにもお役に立てるように意識して書きました。なかなか読み進めるのが大変な内容だと思いますが、ぜひとも挑戦していただきたいと思っています。


第23 章 「機能性障害」を理解する
1)知名度は低いがありふれた病気
2)器質性障害との違い
3)「免疫- ホルモン- 神経」連関とは
4)機能性障害の本質
5)機能性障害による症状
6)中枢神経の機能異常の本質
7)膠原病は「負情動>>快情動」の誘因になる
8)膠原病自体よりむしろ機能性障害で悩む患者さんも多い
9)膠原病患者さんの機能性障害の対処法

  1. 来院時間に関するお願い

  2. 開業から2ヶ月、皆さまへの感謝を込めて

  3. 膠原病とは

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