免疫抑制薬は、病気や臓器病変に応じて選びます
免疫抑制薬には複数の種類があり、関節リウマチをはじめとするリウマチ・膠原病で、病気の種類、臓器病変、これまでの治療、合併症などを考えながら選びます。
同じ免疫抑制薬でも、確認する検査や重要な副作用、相互作用、妊娠に関する扱いは異なります。
感染症と定期検査
免疫抑制薬では感染症に注意しながら治療します。また、血液検査や腎臓・肝臓などの状態を確認し、薬ごとに必要な安全確認を行います。
薬剤ごとに特に異なる確認ポイント
レフルノミド(アラバ):肝機能・血液検査、呼吸器症状などに注意します。体内に長く残る薬であることも、妊娠を考える際などに重要です。
タクロリムス(プログラフなど):腎機能、カリウム、血糖などを確認します。ほかの薬との相互作用にも注意します。
ミコフェノール酸モフェチル(セルセプト):血液検査や消化器症状を確認します。妊娠を希望する場合は事前の治療変更が必要です。
アザチオプリン(イムラン/アザニン):血液検査・肝機能を確認します。一部の尿酸を下げる薬とは重大な相互作用があるため、他院で尿酸降下薬を開始するときは必ずお伝えください。
シクロスポリン(ネオーラルなど):腎機能や血圧などを確認し、相互作用にも注意します。
ミゾリビン(ブレディニン):腎機能や血液検査などを確認しながら使用します。
ボクロスポリン(ルプキネス):ループス腎炎で治療選択肢となる薬です。腎機能、血圧、カリウム、相互作用などを確認します。
当院で通常使用していない治療薬
シクロホスファミド(エンドキサン)は、重いANCA関連血管炎などで用いられることがある免疫抑制薬です。当院では通常使用しておらず、必要な場合には適切な医療機関と連携します。
体調不良時
ご注意
感染症などで体調が悪いときの対応は、薬の種類、病状、症状の程度によって異なります。免疫抑制薬をすべて一律に自己判断で中止するのではなく、ご自身の薬について説明された方法に従い、迷う場合はご相談ください。
妊娠・出産・授乳
妊娠を希望する場合は、妊娠前から薬の確認や必要な変更をご相談ください。ミコフェノール酸モフェチルなど妊娠中に使用できない薬がある一方、医師の判断で妊娠中も継続できる薬があります。すべての免疫抑制薬を同じ扱いにはできません。妊娠が分かった場合は、現在使用している薬について、次の服用前にできるだけ早く当院へご連絡ください。連絡がつかない場合の対応は「妊娠・出産・授乳を考えている方へ」もご確認ください。
授乳を考える場合や男性が挙児を希望する場合も、薬によって対応が異なるため、事前にご相談ください。
- 執筆:
- 前島圭佑
- 最終確認:
本ページは一般的な医学情報です。個別の診療については主治医にご相談ください。
薬の使い方は、ご自身に説明された内容と処方内容に従ってください。