関節リウマチは、免疫の異常により関節に炎症が続く病気です。手足の関節の腫れや痛み、朝のこわばりなどがみられ、炎症が長く続くと関節の損傷につながることがあります。
一方、現在はさまざまな治療薬があり、病状や患者さんの背景に合わせて治療を選び、経過を確認しながら調整していくことができます。
関節リウマチとは
関節リウマチでは、関節を包む滑膜を中心に炎症が起こります。炎症が続くと、軟骨や骨に変化が生じ、関節の動かしにくさや変形につながることがあります。
大切なのは、「関節が痛い=関節リウマチ」と決めつけることでも、検査値一つだけで診断することでもありません。症状、関節の腫れや圧痛などの診察所見、血液検査、画像検査、経過などを組み合わせて判断します。

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主な症状
- 手指、手首、足趾などの関節の腫れや痛み
- 朝や長く休んだ後に関節が動かしにくい、こわばる
- 複数の関節に症状が出る
- 握りにくい、歩きにくいなど日常動作への影響
- 全身のだるさなどを伴うことがある
症状の出方は患者さんによって異なります。左右対称でないことや、発症初期には典型的な分布を示さないこともあります。

診断の考え方
関節リウマチの診断は、症状と診察所見を中心に、血液検査や画像検査などを組み合わせて行います。
リウマトイド因子(RF)や抗CCP抗体は診断の参考になりますが、陽性だけで関節リウマチと決まるわけではなく、陰性でも関節リウマチを否定できません。
ACR/EULAR分類基準は研究や患者群の分類にも用いられる基準であり、患者さんが点数だけで自己診断するためのものではありません。
検査
診断や病状評価では、必要に応じて血液検査、単純X線などを行います。当院では症状、関節所見、血液検査、治療経過などを合わせて病状を評価し、追加の画像検査や専門的評価が必要な場合は適切な医療機関と連携します。
一回の検査値だけではなく、時間の経過とともに症状や所見がどう変化しているかも重要です。
治療
関節リウマチでは、病状や患者さんの背景に応じて複数の抗リウマチ薬から治療を選択します。メトトレキサート(MTX)は代表的な薬の一つですが、サラゾスルファピリジン(アザルフィジン)、イグラチモド(ケアラム)、ブシラミン(リマチル)など、ほかの抗リウマチ薬から治療を始めることもあります。
病状に応じて、生物学的製剤やJAK阻害薬などを使用することもあります。治療では、症状、関節所見、血液検査、治療経過などを合わせて病状を評価し、必要に応じて治療を調整します。
個々の薬の使い方、副作用、検査、感染症時の対応、妊娠・授乳などの詳細は「治療薬について」で説明します。
- メトトレキサート(MTX)について詳しく見る治療での役割、使用方法、安全に治療を続けるために知っておきたいこと
- 従来型の抗リウマチ薬・免疫調節薬について見る治療での役割や薬剤ごとの違い、安全に治療を続けるための基本情報
- 生物学的製剤について治療での役割、投与方法、安全に治療を続けるための基本情報
- JAK阻害薬について治療での役割、安全に治療を続けるための基本情報

当院での診療
関節の痛みや腫れだけで受診してよいか迷う方、健診や他院でリウマチ関連の検査異常を指摘された方もご相談いただけます。紹介状がない場合でも受診対象です。
診断済みの方についても、現在の病名だけでなく、どの関節にどの程度の炎症があるか、治療による変化、副作用や合併症、生活への影響などを確認しながら診療します。
必要な追加検査や高度な治療・専門診療が必要な場合には、他の医療機関と連携します。
このような場合はご相談ください
- 関節の腫れや痛みが続く
- 朝のこわばりが続く
- 複数の関節に症状がある
- リウマトイド因子や抗CCP抗体の異常を指摘された
- すでに関節リウマチと診断され、治療や転院について相談したい
関連情報
- 治療について病状に応じた治療の考え方と、薬物療法・投与方法・他院連携についてご案内します。
- 治療薬について主な治療薬の役割や、安全に治療を続けるために知っておきたいことをご案内します。
- メトトレキサート(MTX)について治療での役割、使用方法、安全に治療を続けるために知っておきたいこと
- 自己注射について導入時に確認すること、安全に続けるための基本的な考え方
医学確認・参考文献
- 執筆・医学的確認
- 前島圭佑
- 最終医学確認日
このページの情報は一般的な説明であり、個々の患者さんの診断・治療を示すものではありません。
主な参考文献
- 日本リウマチ学会:関節リウマチ診療ガイドライン2024改訂(2024年、2025年1月一部修正)
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